冬季企画展「弥生の墓ー玉津田中遺跡の方形周溝墓ー」で展示されている木棺

冬季企画展「弥生の墓ー玉津田中遺跡の方形周溝墓ー」
3月16日（日）まで、兵庫県立考古博物館

　冬季企画展「弥生の墓ー玉津田中遺跡の方形周溝墓ー」が3月16日（日）まで、兵庫県立考古博物館で開催されています。玉津田中遺跡は神戸市西区にある遺跡で、墓域にある方形周溝墓群からは木棺や人骨が見つかりました。

木蓋土壙や人骨の展示

　本企画展ではこの方形周溝墓群を取り上げ、供えられた土器や木製の棺、棺内に残った人骨、石矢じり、管玉などを展示し、弥生時代の埋葬方法が紹介されています。

方形周溝墓に供えらえた土器の展示

　木の墓標も見つかっており、「木棺の横に立っていました。一部だけですが、珍しいでですね」と兵庫県立考古博物館学芸員の篠宮正さん。朱が残っている木棺もあり、「埋葬された人の額に塗られた朱ではないか」（篠宮さん）ということです。

写真左の木が墓標（一部）

朱が残る木棺

　篠宮さんは「弥生時代の木棺が良好に残り、土壙も含めてこれだけ一堂に展示されるの近畿地方では珍しいことです。ぜひご来館ください」と話しています。

兵庫県立考古博物館学芸員の篠宮正さん

◎冬季企画展「弥生の墓ー玉津田中遺跡の方形周溝墓ー」
期間：2025年1月18日（土）～2025年3月16日（日）
会場：兵庫県立考古博物館特別展示室（兵庫県加古郡播磨町大中1-1-1）
開館時間：9時30分～17時（入場は16時30分まで。4月からは午後5時まで）
開催期間中の休館日：月曜日（祝休日の場合は翌平日）
観覧料金：大人200（150）円、大学生150（100）円、高校生以下無料
※（　）書きは20名以上の団体割引料金
※障害者手帳もしくはアプリ提示で本人は75%減免、介助者1名は無料
※満70歳以上の方は大人料金の半額

◎関連行事（講演会）
3月1日（土）「玉津田中遺跡の方形周溝墓」
講師：篠宮正さん（兵庫県立考古博物館学芸員
3月8日（土）「古墳の葺石と竜山石―石ころが語る古墳造営―」
講師：岡田大雄さん（公益財団法人兵庫県まちづくり技術センター技術職員）

◎兵庫県立考古博物館
https://www.hyogo-koukohaku.jp/