「いい石」をつくる石工たち
本サイトにおける「いい石」とは、日本の石を素材として、日本の石工さんが心を込めてつくった石製品のことです。
石工:諌本竜一(石仏彫刻・イサ工房、京都市右京区)
石を叩いているときの時間は、とても好き
「石を叩いているときの時間は、とても好きです。ずっと『下手くそ』といわれて、『なかなか上手くいかへんな』と感じながらやってきましたが、たまに『石がきれいに切れたな』と思うときがありました。『きれいに切れる』とは、コッパ(石の破片)が自分の思ったように取れることです。十数年やって、ようやく思うように石を切り、取れるようになりました」
諌本さんはいま39歳(2025年現在)。石材業界に入ったのは22歳、リーマンショックによる就職氷河期の時代でした。正規雇用の仕事がなかなか見つからず、家業の手伝いを始めたのがきっかけでした。石工技能は父親から教わりました。かなり厳しく指導され、「最初の3、4年はきつかった」といいます。中国を代表する石材産地の1つ、福建省恵安県崇武に2週間ほど滞在し、中国の石材加工を体験したこともあります。
石仏をつくる諌本さん
「滝又の石佛」に石造物を多数納めた
最近の代表的な仕事としては、京都市右京区にある『滝又の石佛』に石造物を納め、岩肌に彫刻も行ないました。10年弱の間にイサ工房として全部で14体をつくり(竜一さんが12体、父親の眞一さんが2体)、同地は現在、石造物の名所になっています(石造物は14体以上あります)。
2019年に「龍と迦楼羅王」を制作(『滝又の石佛』)
「大きい石像物をつくることはなかなかないので、『滝又の石佛』の仕事は本当にありがたい仕事でした。お施主様には心から感謝しています。駐車場のモニュメントとして最後につくった龍は、デザインから自由につくらせてもらいました。最初の頃(2015年頃)につくった作品よりは、上手くなってきていると思います。最初の頃の作品をいま見ると『ここはアカンかったな』という部分もありますが(笑)」
2015年頃に制作した「弁財天像」(『滝又の石佛』)
ノミ切り仕上げが得意
諌本さんはノミ切り仕上げを得意とし、石仏だけではなく五輪塔など石塔、灯籠、動物など、さまざまなものを石でつくっています。デザインは自分で考え、いろいろなものからヒントを得ているそうです。
ノミ切り仕上げで龍の石像を制作
「ノミ切り仕上げの石は、屋外におくと徐々に美しくなってきます。また、近くで見ると輪郭がハッキリしないかもしれませんが、距離をおいて見ると『すごくハッキリ見える』、と話すお客様もいます。見る人が自由に補正して、石のよさを感じてもらえばいいと思っています」
上記の龍の石像を『滝又の石佛』駐車場にあるモニュメントのうえに設置
基本情報
諌本竜一
京都府京都市右京区京北周山町森ノ下10
諌本竜一(石仏彫刻・イサ工房、京都市右京区)のいい石一覧
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