現場レポート

GALLERY KINGYO「第4回<石の彫刻>展」は12月28日まで!

2024.12.19

現場レポート

株式会社石文社


石の彫刻展エントランス
山添潤氏の作品「空間のイボ 2024-2」黒御影石、2024年



「第4回<石の彫刻>展」が2024年12月10日(火)から28日(土)まで、東京・千駄木のGALLERY KINGYOで開催されています。彫刻家・丸山富之氏を中心に、武蔵野美術大学出身の若手彫刻家を含む、多彩で錚々たる面々13名による石の彫刻作品が展示されています。


石の彫刻展会場風景(1階)

石の彫刻展会場風景(2階)




もともと丸山氏の共同アトリエで制作する若手彫刻家の作品発表の場として企画された展覧会で、回を重ねるごとにゲスト作家が加わって開催。今回の作品点数は41点、素材は黒みかげ、大理石、小松石、石灰岩、砂岩、オニキス、滑石などで、さまざまな石の美しい表情、造形が楽しめます。

参加作家の皆さんは次の方々(敬称略)。
阿部光成 / 石川夏帆 / KAZUKO / 高馬浩 / 小見拓 / 杉内あやの / 中島真理子 / 伴佳七子 / 姫野亜也 / 丸山富之 / 水上嘉久 / 山添潤 / 山本恵海

以下に一部ですが、作品をご紹介します。


石の彫刻展手前・黒御影石は山添潤氏の作品「空間のイボ 2024-1」2024年
左・大理石は小見拓氏の作品「習作_2」2024年
右・赤砂岩は伴佳七子氏の作品「つかまる網、まとう手」2024

石の彫刻展丸山富之氏の作品
上:「こんぼ」砂岩、2024年
下:「おもかげ二」砂岩、2024年


石の彫刻展手前・大理石は水上嘉久氏の作品「地霊・其の二」2019年
左・黒御影石は阿部光成氏の作品「日輪」2024年
右・大理石は姫野亜也氏の作品「杳々たる」2024年
壁面は杉内あやの氏の作品「とおくに行けない(夜)」大理石、2024年
その下:高馬浩氏の作品「或る日の出会い」石灰岩、2024年

石の彫刻展KAZUKO氏の作品「蜃」大理石、2024年

石の彫刻展左:水上嘉久氏の作品「地霊・其の一」大理石、2019年
中:石川夏帆氏の作品「立ち位置」小松石、2024年
右:阿部光成氏の作品「無題(嶺のような)」黒御影石、2000年


取材時にちょうど在廊されていた阿部光成氏の作品「無題(嶺のような)」(上写真・右)は、東京藝大在学中の2000年に祖母への誕生日プレゼントとして制作。以来、おばあさまはその作品を身近に置き、大切にされていたそうですが、「祖母が亡くなって、ぼくのところに帰ってきた。だから、これは非売品なんです」と阿部氏はニッコリ。とても心あたたまるお話で、きっとこの石はおふたりをいつまでもつないでいるんだろうな、とほっこり。


石の彫刻展山本恵海氏の作品「揺らぎの瓶 2410-2301」大理石

石の彫刻展中島真理子氏の作品
左:「yama」大理石(シベック)・黒御影石、2024年
中:「numa」黒御影石、2024年
右:「pool」大理石(シベック)・黒御影石、2022年




総勢13名による多数の石の作品が一堂に会する展覧会はめずらしく、今後の継続開催も期待されるところです!

なお、阿部光成氏は石文社「月刊石材」2024年6月号掲載「石彫の未来へ~東北芸術工科大学編」、石川夏帆氏と丸山富之氏は「月刊石材」2024年4月号「石彫の未来へ~武蔵野美術大学(彫刻学科)編」、水上嘉久氏は「月刊石材」2024年2月号「石彫の未来へ~多摩美術大学編」にご協力いただきました。


●第4回<石の彫刻>展
会期:2024年12月10日(火)~28日(土) *月曜休廊
時間:12時~19時 *最終日17時まで
会場:GALLERY KINGYO
住所:東京都文京区千駄木2-49-10
https://www.gallerykingyo.com/