現場レポート

宮城島万莉子さんの個展「揺れた先にある気配」いりや画廊

2025.11.18

現場レポート

株式会社石文社


宮城島万莉子/いりや画廊会場風景



彫刻家・宮城島万莉子さんの個展「揺れた先にある気配」が2025年11月3日から15日まで東京・入谷のいりや画廊で開催されました。大理石をメインに、御影石、小松石などによる彫刻作品17点が展示されました。


宮城島万莉子/いりや画廊手前から、作品「staying blue」大理石、チュール、作品「てるてるぼうず」大理石、壁の作品は右から「#1」「#3」「#2」大理石

宮城島万莉子/いりや画廊作品「てるてるぼうず」
大理石、h420×w240×d210ミリ




宮城島さんは1992年、千葉県出身。2017年、武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒業。19年、東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修士課程修了。小平アートサイト「会いにくる美術」(2013、14)、富士見湯健康美術館「溶夏」(2015)、「ISSSSM group exhibition」「逸脱展」「Stone & Women3」(2016)、「延岡アーティスト イン レジデンス」(2017)、「ぶらまちアート2018 歴史・町・広島竹原美術藝術祭」(2018)、「Independent Tokyo 2022」(2022)、「Path-軌跡-2023」、個展「ある日のこと」、「Epilogue 2023」(2023)、「作家がつくるギャラリー」、「手紙のよみかた」、「壁11m2の彫刻展#8」、個展「あたなに触れるには」(2024)、「ART TRACE GALLERY2004〜2024」、個展「Produce」(2025)など、個展・グループ展などで活躍されています。

もともと、石を主素材に自然や生き物の動きを抽出した彫刻を制作する宮城島さん。命あるものの微かな動きに目を向け、それを形にすることで、生きていること、生命の存在を表現されています。


宮城島万莉子/いりや画廊会場風景

宮城島万莉子/いりや画廊手前の作品「寝息に変わる」
大理石、細石、h180×w370×d780ミリ


宮城島万莉子/いりや画廊作品「round and round」
大理石、LEDライト、h330×w280×d80ミリ




今回、17点の作品を発表されましたが、その制作についてこう語ります。

「日常生活の中でふと干してある洗濯物が目に入った。風にたゆたい、空っぽで少し空虚な感じもするそれは、誰か着る人のために揺られていた。
揺れている布の先にある気配。人の温もりや思い出、記憶が巡るのか、持ち主がいなくなっても、確かにそこに在ったと知らせるようだ」


宮城島万莉子/いりや画廊手前の作品「一日の終わりに」
御影石、h760×w700×d630ミリ


宮城島万莉子/いりや画廊手前・右は作品「おさんぽ」大理石、h510×w420×d340ミリ
手前・左は作品「そよぐ」小松石、h30×w260×d250ミリ
壁は作品「#5」大理石


宮城島万莉子/いりや画廊手前の作品「ルミナスⅡ」
大理石、ビーズ、テグス


宮城島万莉子/いりや画廊作品「#4」大理石



石たちが、誰かを待っているようにほんのりあたたかく感じられますね!

現在は武蔵野美術大学共通彫塑研究室・助教も務められ、後進の指導にも取り組まれている宮城島さん。今後のご活躍も楽しみですね!


宮城島万莉子/いりや画廊


●宮城島万莉子個展「揺れた先にある気配」
会期:2025年11月3日(月)~15日(土) *終了しています
会場:いりや画廊
住所:東京都台東区入谷2-13-8
https://www.galleryiriya.com/

◇宮城島万莉子さん公式サイト
https://mariko-miyagishima.com/