現場レポート

「長谷川双葉彫刻展-The Birthday-」 2022年11月11日から26日まで東京・銀座のギャラリー新居東京

2022.11.18

現場レポート

株式会社石文社


長谷川双葉作品「The Birthday」


彫刻家・長谷川双葉さんの個展「長谷川双葉彫刻展-The Birthday-」が2022年11月11日(金)から26日(土)まで、東京・銀座のギャラリー新居東京で開催されています。

長谷川さんは1962年、東京生まれ。ニューヨークで彫刻を学び、35年以上、石を彫り続けている彫刻家です。今回は人物をモチーフにした群像「The Birthday」29点と、他に4点の作品を発表しています。

長谷川さんのメッセージ(要約)。
―世界の人口が70数億のいま、毎日が誰かの誕生日であふれています。今回は、そのほとんどが40億年まえから6000万年前の間に生成されたといわれる花崗岩を使い、「人間」をテーマに、「The Birthday」のタイトルで、人物の群像を制作。群像一つひとつは、その完成日(誕生日)をタイトルにしています。群像にしたのは、作品と作り手、あるいは作品と観る者という図式だけでなく、作品同士の関係や対話から生まれる、もっと大きな空気感をつくりたかったためです。―


長谷川双葉作品「The Birthday」

長谷川双葉

造形的には群像に絶え得るシンプルな抽象表現とし、偶然に生まれる形態をできる限り生かしています。その偶然の造形は、まさにそれぞれの個性のようで、のびのびと語り合う石たちからは何ともいえないエネルギーが感じられます。

また、この「The Birthday」とは別に4点の彫刻も発表。長谷川さんによると、いずれも石とは別の素材でつくるべき形態をあえて石で彫り出したもので、作り手の意思と造形だけを際立たせています。


長谷川双葉作品「4本足の衝立」

長谷川双葉作品「言問橋」


「石には時間を連想させる力がある。時間とは、石自体が生成された遠い時間と、制作に要した近い時間であり、この特性も引き出したい。合理性や機能をはぎ取られた形態は、石化した時間に支えられ、ようやく造形美を現す。石という素材の新しい使い方を模索しながら、人間の世界に属さぬもの、それでいて人間の最も深い部分を潤すもの、そんなことを思いながら作品をつくる。ただただ、目の覚めるような彫刻が見たい」(長谷川さん、要約)


長谷川双葉作品「考えない力」2点


ぜひ会場で長谷川さんの作品をお楽しみください。


●長谷川双葉 彫刻展 -The Birthday-
会期:2022年11月11日(金)~26日(土)
時間:11時~18時 *日曜休廊 *23日(祝)は開廊
会場:ギャラリー新居東京
住所:東京都中央区銀座1-13-4 銀座片桐ビル3 5F
https://www.gallery-nii.com/