現場レポート

諫早石の作品が多数! 丸山富之「水平の空-おもかげ」 いりや画廊 1月28日まで!

2023.01.25

現場レポート

株式会社石文社


丸山富之会場風景
手前:作品「水平の空(とおり道)」砂岩



彫刻家・丸山富之氏の個展「丸山富之 水平の空-おもかげ」が2023年1月9日(月)から28日(土)まで、東京・入谷のいりや画廊で開催されています。いりや画廊の開廊10周年を記念する特別展第3弾としての開催です。

丸山氏は1956年、長野県生まれ。86年、東京藝術大学大学院彫刻専攻修了後、現在も個展を中心に活動を続けられています。いりや画廊オーナーの中村茂幸氏(株式会社ビーファクトリー・社長)とは幼馴染で、小学校から大学までの同窓生。特に中学校では同じクラスで机を並べていた仲というから驚きですね! 現在、丸山氏は武蔵野美術大学で後進の指導にも当たられ、学生から大きな信望を得られているそうです。


丸山富之手前:作品「水平の空(たまり場)」砂岩

丸山富之手前:同上
奥:作品「垂直の夢」砂岩、杉


今回の個展では、諫早石(長崎県、砂岩)による作品が多数展示されています。特に岩盤の中心部にある石ではなく、表層部分にある諫早石を使われていて、その表面は風雨にさらされ強い存在感を放ち、かつ石層が著しく強いそうで、丸山氏はその石の層を活かして水平の拡がりと垂直の奥行きに深く分け入ることで、そこに生成するであろう新しいかたちを探っています。


丸山富之壁(左から) 作品「遡行」「目覚め」「始原」「眠り」いずれも砂岩
手前(下段、左から) 作品「おもかげ」砂岩、河津青石、杉
「遡行」「始原」ともに砂岩、杉

丸山富之左:作品「おもかげ」大理石、オニキス、河津青石、杉
右:作品「おもかげ」河津青石、杉
*河津青石のみのサイズは3.5×1.8×1.5センチ

丸山富之手前:作品「水平の空」砂岩
奥は作品「植物」「動物」ともに砂岩


取材時にちょうど会場で、ある石の作家さんとご一緒しましたが、その方いわく「とてもきわどい。よくここまで表現できるな」とうなるほど、研ぎ澄まされた造形表現に驚かされます。会期終了間近ですが、ぜひ会場で丸山氏の彫刻をご覧ください。


●丸山富之 水平の空-おもかげ
会期:2023年1月9日(月・祝)~28日(土) *日曜休廊
時間:11時30分~19時30分 *最終日16時まで
会場:いりや画廊
住所:東京都台東区北上野2-30-2
https://www.galleryiriya.com/