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長野:春季企画展「高遠石工 守屋貞治の美意識」6月15日まで 伊那市立高遠町歴史博物館

2025.03.26

イベント

 

春季企画展「高遠石工 守屋貞治の美意識」開催中
2025年3月1日(土)~6月15日(日)、伊那市立高遠町歴史博物館にて!

 春季企画展「高遠石工 守屋貞治の美意識」が6月15日(日)まで、長野県の伊那市立高遠町歴史博物館2階の第3展示室で開催されています。

 高遠石工は江戸時代に急速に発展した石工の職人集団で、その腕前の良さが一種のブランドとして全国で評判となり、今日では歴史的・文化的価値を持つ文化財として認識されています。

 その高遠石工のなかで最も注目を集めたのが守屋貞治でした。江戸時代の明和2(1765)年に生まれた貞治は、祖父貞七と父孫兵衛の家業を受け継いで自らも高遠石工の道に進みました。自ら手掛けた石仏は336体に及び『石佛菩薩細工』として記録に残されています。また、伊勢河崎の宝珠院に石仏を納めた際や身延の七面山に登った際の旅行記には、石仏造立に対する思いを記しています。江戸時代の職人が記録を遺すことは珍しいことで、その記録により判明した貞治の石仏(貞治仏)がひと際美しい彫造であったことから、石造文化財の研究者のみならず、歴史の研究者や一般の人々にも注目され、高遠石工を代表する人物として広く知られるようになりました。

 今回の企画展では、高遠石工守屋貞治に関する調査の成果とともに、貞治が残した記録と石仏が展示されています。また会期中には、関連講座も企画されています(下記日程のとおり)。

「実物の鑑賞を通して貞治仏が持つ美術的な魅力を感じていただければ幸いです」と企画展の担当者は話します。

 守屋貞治がいかに腕利きの石工だったかは一目瞭然です。その美意識の高さをぜひ自分の眼でご確認ください。

 

●令和7年春季企画展「高遠石工 守屋貞治の美意識」
会期:2025年3月1日(土) ~ 6月15日(日)
※ただし3月3~4日、10日、17日、24日、4月21日、5月7~8日、12日、19~20日、26日、6月2日、6日は休館
時間:9:00 ~ 17:00
料金:入場料 一般400円
※小中学生、高校生、養護学校生徒及び18歳未満は無料

会場:伊那市立高遠町歴史博物館 2階・第3展示室
住所:長野県伊那市高遠町東高遠457
TEL: 0265-94-4444
https://www.inacity.jp/shisetsu/library_museum/rekishihakubutsukan/index.html

 


◎関連講座

第16回歴博カフェ「貞治の美意識を体感!」
日時:5月17(土)12:00~16:00
内容:屋外、博物館内にある石仏師守屋貞治の石仏鑑賞
講師:(社)高遠石工研究センター事務局長・熊谷友幸氏
会場:建福寺、常盤橋、高遠町歴史博物館 ※蔵カフェぱぷりかにて昼食の予定
参加費:1,000円(予定)
定員:20名(要予約)

第35回歴博講座「『守屋貞治旅日記』を読む」
日時:第1講 6月 7日(土)10:00~11:30
   第2講 6月14日(土)10:00~11:30
内容:『守屋貞治旅日記』の読み下し文(現代語)を解釈しながら、守屋貞治が高遠を出発して伊勢の宝珠院に石仏を納めるまでの動きがどのようなものだった紐解く
講師:同博物館学芸員・福澤浩之氏
会場:伊那市高遠町地域間交流施設
参加費:500円(資料代)
定員:40名(要予約)

ギャラリートーク
日時:5月3日(土)、10日(土)、18日(日) 各日11:00~11:45
内容:石工ガイド(伊那市観光協会公認)の案内で展示資料を鑑賞しながら守屋貞治について語り合い(高遠臼を用いた蕎麦の臼挽き実演あり)
案内人:石工ガイド・山本祐介氏、下平彩楓氏
会場:同博物館2階第3展示室、1階ロビー
参加費:入館料のみ ※5月18日は「国際博物館の日」で入館無料
定員:なし