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宮城:企画展「石巻の板碑―調査の記録をたどる」、3月26日(日)まで。石巻市博物館
企画展「石巻の板碑―調査の記録をたどる」、3月26日(日)まで
宮城県石巻市の石巻市博物館企画展示室にて!
全国屈指の板碑密集地帯である石巻の板碑について、その特徴や現状、調査結果などを紹介する企画展「石巻の板碑―調査の記録をたどる」が1月28日(土)から3月26日(日)まで、宮城県石巻市の石巻市博物館企画展示室で開催されています。
板碑とは、鎌倉時代から戦国時代にかけて立てられた石製の供養塔で、全国で約7万基確認されており、宮城県には7,000基以上が存在します。そのうち石巻には、2,000基を超す板碑があり、県内最古の文応元(1260)年の銘を持つ板碑もあるそうです。
石巻の板碑は、『石巻の歴史』を始めとする自治体史や各種報告書によって、合併前の旧町ごとに情報を集積してきましたが、現在それらに掲載された拓本群や、石巻文化センター学芸員が採集した板碑拓本は、同博物館に継承されています。
東日本大震災では沿岸部が被災したため、所在不明になっている板碑も少なくありません。2018(平成30)年以降、石巻市教育委員会は、東京大学史料編纂所の共同研究などと協力し、市内の板碑再調査を進めてきました。同博物館では、過去の調査記録の再整理を行ない、市内の板碑情報の集約に取り組んでいるところです。
本企画展では、同博物館が所蔵する板碑や拓本・複製などから、多様なカタチを持つ石巻の板碑をひも解き、その特徴に迫ります。また、自治体史編纂等の過程で作成された板碑調査の記録をたどり、震災後の調査結果を紹介するなど、板碑調査のいまが発信されます。
2月5日(日)には、企画関連イベントも開催されます。ワークショップ「体験しよう!ひかり拓本の技術」(参加無料)は、講師に上椙英之氏(奈良文化財研究所埋蔵文化センター研究員)を招き、午前9時30分から12時まで、マルホンまきあーとテラス小ホール及びホワイエにて。講師による技術と事例の紹介「ひかり拓本を知ろう!」は9時30分から10時15分まで。来場者による自由体験「ひかり拓本を体験しよう!」(石碑など凹凸のある被写体の持込み可)は10時30分から12時まで。
午後1時から4時まで同テラス小ホールで開催されるシンポジウム「板碑が語る中世の石巻―『石巻の歴史』板碑編から30年―」(参加無料)は2部制で、第1部は「宮城県の板碑―松島町雄島海底板碑群の紹介を中心に―」「陸奥からみた中世東国文化の広がり」「三陸内部の板碑」について3氏から報告があり、第2部は上椙氏とシンポジウムの報告者3氏によるパネルディスカッション「石巻から中世・東北をみる」が開催されます。こちらの申し込みは不要ですが、定員は150人となっています。
板碑が語る知られざる歴史的な事実や当時の字彫り技術なども注目されますが、被写体に触れず、汚さず、短時間で作成できる「ひかり拓本」も画期的な技術です。お時間のある方は、ぜひご来場ください。
詳細等は下記へお問い合わせください。
◎企画展「石巻の板碑―調査の記録をたどる」
日時:2023年1月28日(土)~3月26日(日)
開館時間:9:00~17:00 ※最終入館16:30
休館:毎週月曜(祝日の場合は翌日)
観覧料:一般500円、高校生400円、小中学生300円
会場:石巻市博物館企画展示室
所在地:宮城県石巻市開成1-8(マルホンまきあーとテラス内)
TEL:0225-98-4831
https://makiart.jp/museum/