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「大谷の石工用具及び関連資料」203点 国の登録有形民俗文化財に
大谷資料館にある大谷の石工道具類の展示コーナー
(2023年3月、編集部撮影)
国の文化審議会は1月23日、栃木県宇都宮市大谷町に伝わる「大谷の石工用具及び関連資料」203点を、国の登録有形民俗文化財に登録するよう文部科学大臣に答申しました。官報告示を経て正式登録となる見込みで、軟石系石材に関する石工用具としては全国初、県内でも初の登録事例となります。
大谷石は宇都宮市大谷地区で産出される凝灰岩で、軽量かつ加工性に優れ、建築材や土蔵、塀、構造材など幅広く用いられてきました。産業の最盛期は昭和40年代ですが、昭和30年代頃まで地下坑内での手掘り採掘が続き、独自の道具や作業体系が形成されました。
登録される文化財は、平場掘りや垣根掘りなど地下の坑内掘りの作業に使用されたツルハシ類などの採掘用具をはじめ、切り出した石の運搬用具や修理用の鍛冶用具、問屋が専管した大谷石の販売関連の資料などから構成されています。
大谷資料館にある大谷の石工道具類の展示コーナー
(2023年3月、編集部撮影)
石工用具については、これまでに「牟礼・庵治の石工用具」(香川県)や「北木島の石工用具」(岡山県)など、硬石系の石工用具が指定・登録されています。それに対し、本件は軟石系の石工用具の収集として位置づけられ、硬石系の石工用具に比べ、簡便で小ぶりな用具が多くみられます。軟石系の石材産地を代表する大谷の石工が使用してきた一連の用具が揃っており、当地の産業の様相や我が国における石工技術の変遷を考えるうえで注目されます(文化審議会の答申より)。
なお本文化財は、3月20日から栃木県宇都宮市にある大谷資料館で見ることができます(予定)。
◎大谷資料館
所在地:栃木県宇都宮市大谷町909
http://www.oya909.co.jp/


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