高松市石の民俗資料館（香川県）をご紹介します。

　この資料館は1995年3月に開館しました。銘石「庵治石（あじいし）」の産地にあり、牟礼・庵治の石工たちが、高松城築城以来、約400年にわたって築きあげた知恵と技術を後世に継承することをメインテーマとしています。

　常設展示室では、「生活」「信仰」「文明」というテーマに分けて石と人との関わりや歴史を紹介し、庵治石の産地を支えてきた石工たちの活躍を伝える作業風景をジオラマで再現するとともに、実物の石工用具を展示し、優れた加工技術を伝えてきた先人たちの知恵と工夫を紹介しています。

　1980年頃から牟礼・庵治の産地組合青年部員たちが、同産地を中心として、全国から収集した石工用具5,500点も保管しています。1996年には、そのうちの791点が「牟礼・庵治の石工用具」として国の重要有形民俗文化財に指定されました。

　資料館には、企画展示室・AVライブラリー・講座研修室・展望台もあります。

◎高松市石の民俗資料館
香川県高松市牟礼町牟礼1810
https://www.city.takamatsu.kagawa.jp/kurashi/kosodate/bunka/ishimin/index.html

※カナバン＆ボウズリによる伝統的な研磨作業の再現（『月刊石材』2020年10月号、保存版　誌上「庵治ストーンフェア2020」第２部より）を、下記のYou Tube動画でご覧いただけます。

協力：有限会社髙橋石材（高松市牟礼町）