現場レポート
東京・南青山のGallery 5610「長崎剛志/N-tree 28周年記念庭園美術展『原始庭苑』」は10月5日まで!
屋内会場。しめ縄を張り、神苑をイメージさせる
庭園美術家・長崎剛志氏の展覧会「長崎剛志/N-tree 28周年記念庭園美術展『原始庭苑』」が2024年10月5日(土)まで東京・南青山のGallery 5610で開催されています。国内外で庭園+アートの表現を展開する長崎氏のこれまでの活動の軌跡が紹介されています。
N-tree代表の長崎氏は庭園美術家として、石・木・空気・人間の根源的な関係によって生み出される庭を生み出し、その作品は国内外で高く評価されています。特に今年は長崎県諫早市「諫早神社の御神苑」と千葉県船橋市「西治プロジェクトの茶庭」が竣工し、いずれも石を多用した見事な庭園空間・アート空間を創出されました。
今回は屋内外の会場全体を〈庭〉と見立て、そこに長崎氏のこれまでの作庭例(写真等)、図面や試作模型、木彫作品、木版画(芸大時代の作品も!)等々を展示。長崎氏の28年に及ぶ創作活動を惜しげもなく紹介しています。
オリジナルTシャツ「森森磊磊(しんしんらいらい)」
前と後ろに木と石の風景(作庭例)をプリントし、「着た人がみんな集まると庭になる(笑)」と長崎氏
以上は屋内での展示(一部)
「会場を庭に見立てていますので、展示品のそれぞれは石や木といった、その庭を構成する素材・要素です。『原始庭苑』の原始とは、プリミティブな意味ではなく、『オリジン』『始まり』という意味。私の『庭園+芸術』は常に新しい表現を追求し、他に類のない『出発点』であることを示したい」と長崎氏はいいます。
以上は屋外での展示(一部)。屋内外ともに長崎氏の多彩な表現が見られる
長崎氏
長崎氏は、石文社「月刊石材」2024年9月号掲載のインタビューで、「石で人種や世代を超えた人々の神域や聖域になるものをつくりたい」「この展覧会が終わると、たぶん自分の表現・創造は新たな展開に入っていくと思う」と話されていて、今後の活動もとても楽しみなところです。
会期中は、すでにイベント「手で話す。触って話す。」(見えない人、聞こえない人と巡るギャラリーツアー)を9月29日に開催し、多数の参加者が長崎氏の表現世界をまさに〈体感〉されました。
10月5日(土)には「これからの神社仏閣の庭を考える。」と題したトークイベントも開催されます。こちらは申し込み不要(参加費無料)なので、ぜひご来場ください。
なお、同展は今後、長崎(下記)、奈良、マドリッドを巡回する予定です。
《関連イベント》
・トークイベント「これからの神社仏閣の庭を考える。」
日程:10月5日(土)14時~16時
手話通訳付き、参加費無料、申し込み不要
*会期中、モノクロ写真集「原始庭苑」、オリジナルTシャツ「森森磊磊(しんしんらいらい)」を販売
*展覧会終了後には、東京都杉並区、立川市、千葉県船橋市でオープンガーデンを開催予定
●長崎剛志/N-tree 28周年記念庭園美術展「原始庭苑」
会期:2024年9月28日(土)~10月5日(土)
時間:11時~18時
会期中無休、入場無料
会場:Gallery 5610
住所:東京都港区南青山5-6-10 5610番館
https://www.deska.jp
◆N-tree公式サイト
https://n-tree.jp/
◆巡回展:長崎会場
会期:2024年11月1日(金)~4日(月)
時間:9時~17時
会期中無休、入場無料
会場:諫早神社
住所:長崎県諫早市宇都町1-12
https://isahaya-jinja.jp
・庭園ツアーとトークイベント
「これからの神社仏閣の庭を考える。」
日程:10月3日(日)13時~15時
諫早神社の御神苑にて
参加費無料、申し込み不要、雨天中止
*この他、2025年にかけて奈良、マドリッドを巡回する予定
*詳細はN-tree公式サイトをご覧ください