現場レポート

彫刻と書のコラボレーション「対話の庭」 藤島明範[彫刻]×渡邊佐和子[書] 10月24日から29日まで東京・銀座のギャルリー志門

2022.10.29

現場レポート

株式会社石文社


対話の庭会場風景


彫刻と書のコラボレーション展「対話の庭」(2022年10月24日から29日まで東京・銀座のギャルリー志門)は、彫刻家・藤島明範氏と書家・渡邊佐和子氏による二人展です。藤島氏による石の彫刻は、秋田県・男鹿石や栃木県・芦野石、福島県・荻野石などを焼成する独自の技法を用いた作品などが展示。独特の美しい表情を湛えています。


対話の庭中央:彫刻「ICHI – Line  energy」
安山岩

対話の庭毛筆の軌跡(エネルギー)を表現する試みで石を2回焼成してねじりを加え、その形を和紙に写し取り彩色する


藤島氏は彫刻家、石皿作家。1955年、秋田県生まれ。穴を穿つ、割る、彫る、磨くという従来の技法に加えて、2000年以降は石を焼成するという独自の方法で彫刻表現されています。
https://a-fujishima.com/

また渡邊氏は、森田子龍に師事した書家でありコンテンポラリーアーティスト。1980年代から墨人会に作品を発表、平行して現代アートなど書と異なる「墨象」と呼ばれる領域で発表を続けています。
http://sawakoworks.com/


対話の庭

今回初めて書家とコラボレーションした藤島氏は、準備段階から書に気持ちを寄せて自身の作品を構想。新しい発想で、書の毛筆の軌跡=エネルギーを石(立体)で表現する試みとともに、そうして生まれた形を和紙に写し取り、自身で育てた赤紫蘇などで彩色した拓本的な作品も発表しました。石を焼成する温度は、1130度、1200度と表現により変えていて、また2回焼くことで独特のねじりを加えるなど、ノミ切り・割肌・磨き等では表現できない、それぞれの石の持つ個性的な表情・風合いを引き出しました。


対話の庭焼成した石の彫刻と書、また拓本


対話の庭石は男鹿石(秋田県)、芦野石(栃木県)、荻野石(福島県)など


対話の庭藤島明範氏



●対話の庭
藤島明範[彫刻]×渡邊佐和子[書]
会期:2022年10月24日(月)~29日(土)
時間:11時~19時 *最終日は17時まで
会場:ギャルリー志門
住所:東京都中央区銀座6-13-7 新保ビル3F
http://g-simon.com/