石の用語集

石に関係する用語を解説します。

な行

  • 梨地(なしじ)

    梨の肌のように石の表面を荒らす加工。「梨地に荒らす」という。浮き彫り周囲の地などに用いられる。「梨目」ともいう。

  • 軟石(なんせき)

    JIS規格による測定では、圧縮強さ100㎏f/㎠以下の石。目安として、差し刃で削れる程度の砂岩、凝灰岩など。

  • 庭石(にわいし)

    庭園に使われる自然石の総称。山石、沢石、河石、海石がある。投石、飛石、組石として用いる。

  • 布石(ぬのいし)

    長く連ねて据える石。土台下などに置く石。

  • 布積み(ぬのづみ)

    整層積みの1つで、同じ高さの石を横目地を通して積む。

  • 布乱積み(ぬのらんづみ)

    布積みの横線を乱して積む方法。

  • 濡鷺形灯籠(ぬれさぎがたとうろう)

    庭灯籠基本形の1つ。笠は厚く下部は平らで蕨手がない。六角の火袋に鷺の彫刻を施し、笠の節間は極端にくびれている。

  • 猫足(ねこあし)

    墓石竿石の下台などに設置する飾り台。

  • 猫石(ねこいし)

    板塀などの土台と布石の間に置く石。風抜きと、土台を雨水から護る目的を兼ねる。

  • 捩れ(ねじれ)

    面の平行四辺の一部が、水平または垂直に対してズレていること。

  • 眠り目地(ねむりめじ)

    目を閉じて眠ったように、突きつけた目地。「毛抜き目地」ともいう。

  • 粘板岩(ねんばんがん)

    泥板岩、頁岩、粘土岩などがさらに堅緻に固結した岩石。

  • 野石(のいし)

    転石と同じ意味だが、割らずに用いる自然石。五郎太石より大きい自然石の総称。天石。

  • 野石積み(のいしづみ)

    野石を積み上げること。「自然石積み」ともいう。

  • 野面石(のづらいし)

    野石を大割りにした荒面のままの石のこと。

  • 野面積み(のづらづみ)

    野石積みで、特に面を重視して自然石面のよいものを選んで積むこと。

  • 延び(のび)

    規定した寸法より延ばしておくこと。

  • 延べ石(のべいし)

    縁石、布石など一列に長く延ばして据える石の別称。または板石の一種。規格品種形がある。

  • 延べ壇(のべだん)

    長く延びた切れ目のない敷石。石面は平らなこと、滑らないことが基本条件となる。玉石・短冊石混用のもの、臼挽を入れたもの、短冊石だけのものなど種々の方法がある。

  • のみ

    たがねのみをいう。「石のみ」とも呼んでいる。石工用は「鏨」の字を当て、大工用は「鑿」の字を当てる。

  • のみ切り(のみぎり)

    先の尖ったのみで、のみ跡を残す表面仕上げ。始めに荒斫り(中切り)してから細かいのみ切りをする。

  • のみ筋(のみすじ)

    荒斫りを行なうときの方法。のみ跡を30~40㎜の直線等間隔に通して筋間を斫りとる。

  • のみ底(のみぞこ)

    のみ切りの際に残った底跡。

  • のみ立て(のみだて)

    石の矢割りで、長い石を玄能でたたき割るとき、割り筋に沿ってのみを垂直に立てて強く叩くこと。

  • 法(のり)

    垂直からの傾斜の角度を表す言葉。石積みなどの勾配を法勾配、法面という。

  • のろ

    セメントと水だけを混合・攪拌したもの。