いしずえ

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専念寺(東京都新宿区)の宝篋印塔・五輪塔 制作一銀石材(東京都東久留米市)

2026.01.13

お墓・石塔

 
 
 東京都新宿区にある浄土宗・専念寺(布村伸哉住職)に昨年2月、本小松石製の宝篋印塔と五輪塔が建立されました。この2基の石塔を制作したのは、一銀石材(東京都東久留米市)の稲田圭二郎代表です。

布村住職と稲田代表


 宝篋印塔は、専念寺先代住職の念譽哲哉上人(第24世)に中興号が授与されたことの栄誉を讃え、上人の墓塔として建立されました(心蓮社僧正念譽哲哉上人生阿童庵哲哉大和尚 宝篋印塔)。 
 中興号とは、浄土門主より寺院の堂宇を再建復興した功績が顕著な住職に下付される雅号。専念寺先代住職は、戦時中に空襲で全焼した本堂・客殿・庫裏・山門を再建し、さらには墓地・参道・手洗い・書庫等を整備、また檀信徒への教化に努め、児童教育に励み、専念寺の寺門興隆に尽力されました。

宝篋印塔(高さ=4尺2寸5分)は京都・金胎寺の宝篋印塔
(重要文化財、鎌倉時代後期、正安二( 1300)年)がモデル

 

 五輪塔については、「別の寺院に渡るはずでしたが、思いがけず、お檀家様が墓地入口の墓石2基を返納され、『専念寺のために有意義に使ってほしい』という尊いご厚意により、いままで墓石がなかった専念寺寺族の墓石を五輪塔とし、念譽哲哉上人の宝篋印塔と並べることをお願いし、譲り受けることを得て建立に至っています」と布村住職は話します。 
 また、「宝篋印塔と五輪塔は見事な出来栄え。両塔が並ぶことで、より一層すばらしい様相となりました。有難いご縁に感謝するとともに、文化財として千年先まで残るであろう石塔2基を当境内にお祀りできることはたいへんな誉れであります」といいます。

五輪塔(尺4寸)は中世の五輪塔をアレンジ。
いずれも本小松石でノミ切り仕上げ

 

 宝篋印塔は2021年、五輪塔は2019年に、稲田代表が制作したものです。専念寺に建立される前は、神奈川県真鶴町の石材店に展示されていました。いずれの石塔も素晴らしい出来栄えです。

壇上積基壇は茨城県産のやさとみかげを使用。
ビシャン仕上げ。墓誌はいずれも本小松石


◎浄土宗・専念寺
東京都新宿区新宿6-20-6

◎一銀石材
東京都東久留米市八幡町3-13-46
https://www.kazugin.com/


『月刊石材』2025年7月号(2025年7月15日発行)より、一部変更して転載