いしずえ
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お墓建立費用、全国平均額170.7万円。全優石が「2023年版 お墓購入者アンケート調査」の結果を発表
墓石の平均購入額は昨年より1.4万円アップし170.7万円に
全優石が「2023年版 お墓購入者アンケート調査」の結果を発表
一般社団法人全国優良石材店の会(全優石、吉田岳会長)は「2023年版 お墓購入者アンケート調査」の結果を発表しました。このアンケートは、全国の優良石材店で組織する同会が毎年実施しているもので、今回で19回目。今年3月1日~5月31日の3ヵ月間に、全優石加盟店で実際にお墓を購入した人を対象にウェブで実施されました(有効回答数は1,061名)。
アンケート結果によると、墓地と墓石の「同時新規購入」は全国で46.4%(およそ2人に1人の割合)。またお墓を新規に建てた人を墓石のタイプ別に見ると、伝統的な和型を建てた人に占める割合は32.4%、洋型で55.7%、デザイン墓は48.9%でした。伝統的な和型は「地域や共同体の墓地」として相対的に既存墓地比率が高く、一方、シンプルな洋型は新規墓地のなかでも特に「新しく購入した民営墓地」が他の層に比べて高い傾向にあるということです。
建てたお墓の形を全国で見ると、伝統的な和型は29.1%(10年前との比較で12.6ポイント減)、シンプルな洋型52.4%(同11.9ポイント増)、デザイン墓13.1%(同1.1ポイント増)となりました。
これを地域別に見てみると、1都3県では洋型が73.1%(デザイン墓との合計では80.3%)と圧倒的多数を占め、和型は16.2%と少数派でした。ただし、伝統的な和型の割合を西日本で見ると、北陸地方70.2%、中国地方68.6%、近畿55.8%、四国地方47.4%と根強く支持されています。
墓石の購入金額(墓地取得費を除く)は、「150万円以上~200万円未満」が最も多く22.3 %、次いで「200万円以上~300万円未満」が17.2%、「120万円以上~150万円未満」は14.2%でした。平均購入価格は、全国平均で170.7万円となり、昨年より1.4万円のアップとなりました。
これを墓石タイプ別に見てみると、最も高いのはデザイン墓で189.6万円、次いで伝統的な和型の189.2万円、最も安いのはシンプルな洋型で158.1万円となり、最大31.5万円の差がありました。
さらに、地域別に見てみると、お墓に最も費用をかけているのは九州地方(216.4万円)、次いで東北地方(187.4万円)、1都3県(179.5万円)、関東地方(173.6万円)、四国地方(170.5万円)、北陸地方(168.5万円)、中国地方(157.7万円)、中部地方(153.7万円)、近畿地方(147.9万円)、北海道(132.0万円)の順になりました。九州と北海道では84.4万円の地域差がありました。
墓石購入時の参考情報(複数回答)については、「石材店のアドバイス」が最も多く、いずれの地域でも80%前後を占めています。以下、「墓地へ行って、他の墓石を参考にした」37.9%、「家族や知人の話」29.6%と続きます。
近年ネットでの墓石購入なども増えてきてはいるものの、高額な墓石を購入する際はやはり専門店である『石材店のアドバイス』が重要であることが結果から見て取れる」「過去3年と比べて20ポイント程度上昇し、コロナ禍が落ち着いた影響もあるのでは」と同会では分析しています。
購入店舗選択理由(複数回答)については、「石材店の対応が良かったから」が最多で59.1%、「お店の人の人柄」47.4%、「自分たちの話にしっかり耳を傾けてくれたから」39.6%が上位にランクイン。また墓石選びで重視したこと(複数回答)は、①価格53.5%、②石の材質41.0%、③石の色が40.9%、④デザインのよさ26.7%という結果でした。さらに地域別で見ると、「価格」は関東、1都3県で6割の方が重視。「石の色」は北陸が51.1%と、半数以上が重視しています。また和型志向の強い近畿、中国、四国では「国内産の石であること」が他の地域に比べて非常に高く、国内産への強いこだわりが見られました。
今回建てたお墓以外に検討したお墓の形式に関する質問では、「特にない」が75.0%。他のお墓を検討した人は「永代供養墓」12.5%、「樹林墓」9.9%、「納骨堂」9.3%、「合祀墓」2.9%、「散骨」2.6%、「手元供養」1.5%、「宇宙葬」0.3%でした。地域別では「永代供養墓」は近畿で高く、1都3県でやや高い傾向。「樹林墓」は関東、1都3県でやや高く、「納骨堂」は九州で非常に高く、近畿でやや高い傾向が見られました。
誰のために(お墓を)建てたのかの質問に関しては、「ご両親」42.1%、「ご夫婦(あなたと配偶者)」21.0%、「ご先祖様」19.4%、「今一緒に暮らしているご家族」9.2%。「あなたご自身」3.7%、「お子様」2.0%の順でした。関東、特に1都3県と近畿で、「ご夫婦」の回答が多く、これは大都市部の傾向と見られます。
自宅から墓地までの距離に関しては、「自宅から車で30分以内」が最も多く33.4%、次いで「自宅から車で10分以内」が31.9%、「自宅から徒歩圏」が19.9%でした。地域別では「自宅から徒歩圏」が北陸、近畿、中国で高く、1都3県は「自宅から車で1時間以内」「自宅から車で1時間以上」の割合が他の地区より高い傾向が見られました。
お墓参りの頻度で最も多いのは「年に2~3回」で38.7%、次いで「年に4~6回」22.1%、「毎月1回程度」16.4%という結果でした。地域別で東日本より西日本のほうが相対的に高く、九州で「毎月1回程度」が43.8%、中国も「年に4~6回」が41.4%と他の地域と比べて非常に高い傾向を示していました。
◎詳しい調査内容については、以下をご参照ください
https://www.info-ginza.com/zenyuseki/2023/09research/index.html
◎一般社団法人全国優良石材店の会
https://www.zenyuseki.or.jp/