いしずえ
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長岡和慶師制作の「蹴鞠像」をサンガスタジアム京セラに寄贈。京都パープルサンガ後援会
京都パープルサンガ後援会(堀場厚会長)はこのたび、京都府亀岡市にあるサンガスタジアム京セラ(京都府立京都スタジアム)に、『月刊石材』でお馴染みの彫刻家・長岡和慶師(愛知県岡崎市)が制作した「蹴鞠像」を寄贈しました。
この蹴鞠像は同スタジアムの完成を記念してつくられたもので、プロサッカーチームの京都サンガFCのホームスタジアムであることから同後援会が寄贈しました。今年8月23日には京都府知事の西脇隆俊氏や亀岡市長の桂川孝裕氏、株式会社京都パープルサンガの社長である伊藤雅章氏、そして和慶師が招かれ、蹴鞠像が設置されたスタジアム北側広場で贈呈式(除幕式)が行なわれました。
贈呈式の冒頭、後援会の堀場会長が挨拶に立ち、「石像は私たちの想いを具現化するためのもの。チームが今年J2で優勝し、来年はJ1に上がるという思いがかなう像になることを祈念する」と述べました。また贈呈式は京都サンガFC対松本山雅FCの試合前に行なわれたことから、除幕後はスマートフォンで蹴鞠像を撮影するサポーターの姿を見ることができました。
「新スタジアムの完成に合わせて、シンボリックなものをつくろうということになり、メンテナンスフリーで、耐久性を考えると『石』ということになりました。最初は『サンガのマスコット』といった話もありましたが、『蹴鞠はFIFAも認めるサッカーに通じる最も古い形態』という話が役員会で出て、『それでは蹴鞠を調査・研究しよう』と、装束など、京都蹴鞠保存会にもご協力をいただきました。和慶さんには、かなり細かく彫刻していただけたと思います」
こう話すのは、京石匠七代目・河波忠兵衛グループ(京都市伏見区)の代表である河波忠兵衛氏(写真下)。後援会の蹴鞠像寄贈事業を担当した新スタジアム委員会の委員長を務め、もちろん和慶師との連絡も同氏が行ないました。予算の都合上、石種は中国産となり、ただ、新型コロナの影響で原石が予定どおりに入らず、また梅雨の影響もあったが、何とか無事に寄贈することができたということです。
◎河波忠兵衛グループ
https://www.148chubee.com/
※『月刊石材』2020年9月号より
なお、除幕式のようすは下記のYou Tube動画で見ることができます。