特別企画

お墓や石について、さまざまな声をお届けします。

天然石割肌モザイク作家・本間洋一の世界

2020.11.13


本間洋一「雨(あじさい)」
天然石割肌モザイク作家
本間洋一の世界


モザイク作家・本間洋一氏は、一貫して天然石を自身で手割りしてつくるモザイク作品にこだわられています。使用する石の種類は数知れず、作品のすべての色、濃淡、グラデーション、発色、陰影など、表現のすべて、いわば作品世界そのものを、自らが開発した石割用の道具で割った石の小片のみで創造されます。

また、その仕事はモザイク作品にとどまらず、建築空間の壁面をはじめとした大型レリーフ作品にまで及びます。本間氏の仕事の特徴は、下図から現場制作まで、すべて単独で行なえるということ。壁面レリーフの制作時は使用する石も大きくなりますが、それらも原則、自らの手でひとつひとつ、微妙な曲線・曲面の造形表現までイメージどおりにぴったりと割り、それらの石を自らの手で壁面に貼り合わせていきます。

石文社発行の石材業界誌「月刊石材」では本間氏の全面的なご協力のもと、まず2003年1月号から12月号までの表紙企画にて建築空間における壁面レリーフ作品を紹介いたしました。そして、そのちょうど15年後の2018年1月号から12月号には、天然石割肌モザイク作品を紹介させていただきました。

ここでは、2018年に連載した本間氏のモザイク作品と、その作品にかける思いを本間氏自らつづっていただいた文章を転載いたします。本間氏の美(自己の表現)に対するあくなき探求心、動物や植物など身近な自然に向けるやさしいまなざし、そして石たちの美しさに触れてください。

ぜひ、お気に入りの作品を見つけてくださいね。


◇作品リスト
「洋上の日の出」(「月刊石材」2018年1月号)
「再会のゴン」(同2018年2月号)
「櫻下の月」「山櫻」(同2018年3月号)
「カワセミ」(同2018年4月号)
「睡蓮」(同2018年5月号)
「雨(あじさい)」(同2018年6月号)
「サクランボを喰べる鳥」(同2018年7月号)
「休息する鵜」(同2018年8月号)
「オシドリ」(同2018年9月号)
「おりおりのうた」(同2018年10月号)
「カワセミ」(2作目)(同2018年11月号)
「カワウソとの出会い」(同2018年12月号)

*上写真は作品「雨(あじさい)」
*「月刊石材」バックナンバーのお求めは下記リンク先よりご覧ください。
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本間洋一(ほんま よういち)
東京生まれ。武蔵野美術学校(現美術大学)卒業。大理石モザイクをはじめ、建築において手仕事で石を活かす造形を専業とし、下絵、模型から現場制作に至る全工程を自ら行ない、建築との融合を目指す。